初恋は幼馴染(青Ver.) (ページ29)

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［渡辺 side］

2012年5月3日ー

「「「きゃー！」」」

この日の滝沢歌舞伎の公演中、ユニット名が発表された。
前のユニットが自然消滅して宙ぶらりんになっていた俺達6人に正式にユニット名がついた。

スタッフ「おめでとう〜頑張れよ〜」

「「「ありがとうございます！」」」

公演が終わり舞台をおりるとスタッフさんがお祝いの言葉をくれる。

岩本「ありがとうございます！これからもお願いします！」

声をかけてくれる演者さんやスタッフさんたちにお礼を言いながら楽屋へ戻った。

渡辺「ん？」

楽屋に入ると通知を示すスマホのランプが光っている。

渡辺「なんだこれ…」

スマホを開くと大量の着信履歴。全てママからだ。

宮舘「翔太…」

表情から察するに涼太も同じ状況らしい。

もしかして…

急いで電話をかける。

ママ「仕事中にごめん！A！意識戻ったって！」

数コールで出たママが興奮しながら言った。

渡辺「涼太…！」

宮舘「翔太…！」

電話を切って涼太と抱き合う。汗だくだけど、どうでもいい。

渡辺「よかったっ(泣)」

宮舘「よかったなっ(泣)」

Aの意識が戻った喜びと安心で、2人して泣いた。

滝沢「…おっと、取込み中か？」

暫く抱き合って泣いていたら楽屋に入ってきた滝沢くん。

深澤「咲良さんの意識が戻ったみたいです」

滝沢「そうか！それは早く行ってこい！」

グループのことについてはメンバーから聞けばいいからと滝沢くんはAの元へ行くのを優先させてくれた。

「「お疲れ様でした！お先に失礼します！」」

メイクを落として着替えて俺達は会場を出た。シャワーを浴びてないけど、いまはその時間さえ惜しい。